平川哲生
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小説:World’s End
遠くからサイレンの音が聞こえる。 朝のバスが止まっていて、徒歩で学校に着いたときにはすっかり遅刻していた。教科書も忘れていたが、チャイムが鳴っても誰も来なくて、授業は始まらなかった。昼ごろ売店で代金を置いてから賞味期限の切れたパンをもらって、ひとりで教室で食べた。放課後にな......
めちゃキャワイすぎ~っ!
バスに「Happie」というギャル雑誌が落ちていたので拾って帰る。 洋服やバッグなどの解説にあるギャル言葉の口語体は、予想はしていたが新鮮で面白い。「ガーリーなチェック柄にきっとラブだよ」とか「ラメラメでお嬢スタイルにパンチ効かす」などいちいちすごい。活字化された「かーわー......
小説:ほんとうのしあわせ
原チャリを買ったので、近くの海まで行ってみる。 水着も何もないのでボケッと海岸を眺めていたら、珍しい大きめの亀いた。産卵してるのかと思ったが、どうやらバタバタしてるだけのようだ。ずっと前に動物園で見たゾウ亀に似ている。 数人の子供らが来て、蹴ったり砂をかけたり亀をいじ......