世阿弥『風姿花伝』(6/6)

読み終わったところで『花鏡』についてあれこれ調べていたら、押井守監督の映画『イノセンス』の話題が目に入った。あれは世阿弥の引用だったらしい。しかもクライマックスのいいところで使われている。たぶん、人形とはなにか、ひるがえって、アニメとはなにか、という問いかけになっている。

生死去来
棚頭傀儡
一線断時
落落磊磊

風姿花伝』が思いのほか面白く、わたしのでたらめな古語力でも楽しめたので、ついで『花鏡』も読みたいなと思ったのだけど、これがまあ見つからないわ、見つかっても高価だわで、困った。それに加えて、世阿弥や『花鏡』について言及しているウェブサイトもごくごく少ない。ロングテールだなんだと言われるけども、そのしっぽは世阿弥までは伸びていないらしい……とほほ。

『花鏡』は、翻訳された本とか、解説書なら安く手に入るのだけど、できれば世阿弥の書いた当時のことばに近いものが読みたいのだ。とはいえ、一万円以上するので、おいそれと買うわけにもいかない。とりあえず、岩波の『申楽談義』を読もうと思う。

そういえば、私の仕事であるアニメーション業界で言うと、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』の宮崎駿監督を取材したテレビ番組には「秘すれば花、秘せねば花なるべからず」ということばがよく似合うと思う。なんでもかんでも一般に公開すればいいわけではないだろう。この分け目を知る事、肝要の花なり。

このようなブログを書いている私に言われたくはないだろうが。

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