映画 Archive
twitter-log 実写映画など
- 2008/04/04
映画『魔法にかけられて』は娯楽性・大衆性・普遍性をとことん求めるディズニー的な英知の結晶。すごかった。クレバーすぎる。シネフィルっぽい文句だったらいくらでも言えますけど、私は手放しで絶賛します。 - 2008/05/15
マッチョなモテ男「俺が死ぬときは野獣に食べられたいんだ」、ウディ・アレン「お前はリスに食われろ!」。リア充との戦いで思い出す映画の一場面。 - 2008/08/13
「ゴダールみたいな映画」を熊本弁で言うと「ゴダールごだる映画」になるらしい。 - 2008/08/15
プレスリーの映画はほんとうに頭が悪くてかわいい。ヤンキーが大乱闘の喧嘩、そこにプレスリーが歌いながらギターを弾いて登場、みんな聴き惚れる、喧嘩が終わる、みたいな超展開オンパレード。ただし『燃える平原児』は監督がドン・シーゲルなので、なめて見てると面白さに腰を抜かす。 - 2008/08/20
むかしテレビで見たタモリのジョーク、「童貞のことをポール・ニューマンと呼ぶ」をふと思い出したので書いておく。 - 2008/08/31
どの作品でも同じ演技、同じキャラということで「トミー・リー・ジョーンズ=笠智衆」がほぼ定説となりつつある。 - 2008/09/12
ハワード・ホークス『赤ちゃん教育』をDVDで見直していたところ、字幕のミスを発見した。「のう見つかるものも見つからん」は「もう見つかる~」だろう。それにしても何度見ても面白い映画だと思う。 - 2008/09/20
flickrで映画の「The End」を集めている人を見つけた。面白い。 http://tinyurl.com/4tmhav - 2008/09/21
えなりかずきは黒沢清の映画に出演するべきだ。シリアル・キラーでも、ゾンビでも、幽霊でも、なんでも意外性があって最高の役になると思う。 - 2008/09/23
これこそがアメリカ的な知性である http://tinyurl.com/5×3ugj - 2008/09/26
1957年の日本映画に「よろしい、大車輪で○○○しましょう」というセリフがあった。いまはあまり使わない言葉なので新鮮だった。 - 2008/09/26
明治・大正・昭和のえらい政治家の顔は、例外なくすごい。伊丹十三が「役者にあの顔の迫力は出せない」と政治を描かなかった理由もわかる。いまの政治家に世襲が多いのは、遺伝された顔がほしいのではないかとも思う。 - 2008/09/27
アナ・トレントは電気屍の夢を見るか? - 2008/09/28
ポール・ニューマンさん死去 http://tinyurl.com/44qadg タモリの冗談「童貞をポール・ニューマンと呼ぶ」でおなじみ(?)の方が死去。『ノーバディーズ・フール』の名言「俺のチンコは長いから、何重にも折りたたんでしまっている」が忘れられません(最後まで下ネタ)。 - 2008/10/02
“ちい散歩 THE MOVIE” に一致する日本語のページ 2 件 - 2008/10/06
小林聡美ともたいまさこが二人でドラマやCMに出演していると、つい「ひとり足りない」と思ってしまう。三波春夫のいないレツゴー三匹。 - 2008/10/06
@tenkao 「小林聡美でーす」 「もたいまさこでーす」 「片桐はいりでございます(ハリセンで叩かれる)」という感じでしたね、かもめ食堂。 - 2008/10/26
成瀬巳喜男の映画はコマ送りのスロー再生すると面白い。ランプや蛍光灯や窓などの光源に、登場人物たちがまるで蝶のように誘われて向かっていく。芝居のプランを光源で決めているようだ。また、音を消して見ても面白い。決定的なセリフの多くは逆光の中で語られるので、音が聴こえなくてもわかるのだ。 - 2008/11/12
“日本語がキル・ビルとき”との一致はありません。英語圏の役者に「やっちまいな!」と叫ばせる感性は、どこかに、必ず、残る。 - 2008/11/24
前にもリンクした http://tinyurl.com/6968hg ハワード・ホークスは女性役に同じセリフやキャラクターを与えることを具体的な場面をつなげて明らかにしている。「解釈」を含まず、二分ちょっとで短く手軽にまとめている、すばらしい。こういうのは面白いと思う。 - 2008/11/30
「上は大水、下は大火事、なーんだ?」 「裁かるゝジャンヌ」 「正解!」 http://tinyurl.com/564f9w - 2008/12/04
映画『白鯨』のシナリオを書いていたとき、監督ジョン・ヒューストンが「お前の生涯にも一人くらいは、抱かれてもいいと思った男がいたはずだ」と訊いたらしい。脚本のレイ・ブラッドベリは「いません…」と否定した。たぶん、あのマッチョなジョン・ヒューストンの心にはやおい穴があったんだと思う。 - 2008/12/05
もしシザーハンズの手がはさみじゃなくて、くるくる回るピザカッターだったら……と考えて悲しくなっていた。でも、たぶん、悪漢に車から放り出されるものの上半身だけでふんばって、ピザカッターをタイヤ代わりにしてピンチを切り抜ける場面とかあるだろうから、とくに悲しむ必要はなかった。 - 2008/12/05
たぶんピザカッターをタイヤ代わりにする場面ではハデな火花が飛び散るだろうし、気の利いた監督なら、ピザカッターを釣竿のリール代わりに使うようなほのぼのした場面を入れるだろう。なんだ、ピザカッターハンズはぜんぜん大丈夫だ。心配して損した! - 2008/12/10
映画『ゴッドファーザー』はベッドに置かれていたのがアルパカの生首だったらもっと衝撃的な作品になったし、アル・パチーノはアルパカーノと呼ばれていたと思う。 - 2008/12/21
映画『男はつらいよ』はテキ屋のフーテンが主人公なので、「タコ社長」がブレヒトの言う「イカ作用」になる。 - 2008/05/17
船場吉兆の料理の使いまわしに最初に気づいたのは浮浪者たちかもしれない。あそこの残飯はしけてるぜ、と言っていたにちがいない。 - 2009/02/28
映画『駅馬車』のアパッチ族は、馬車は襲うのに馬は襲わない。インディアン、嘘、つかない、そして「インディアン、馬、撃たない」である。 - 2009/06/15
マクガフィンは「McGuffin」と書くと100円で買えそうなイメージ。 - 2009/08/10
そういえば、私が生まれてはじめて映画館で見た映画が『ハチ公物語』だった。当時7歳。子供ながらに、犬といっしょに風呂に入る場面で「ないわー」なんて思った記憶が。 - 2009/08/10
視界に入ってきた「ハミ父」という言葉にくすくす笑いつつも、映画『シャイニング』のあの場面はまさしくそうであったことを思い出す。 http://tinyurl.com/mnxc3y
twitter-log 押井守
- 2008/07/02
タモリ「髪切った?」押井守「敵とは異なっていながら、しかも目につきにくい服装ってのは難しいもんさ。俺の仕事ではそれが特に重要」タモリ「空手で肉体改造したと」押井「特殊化の果てにあるのは緩やかな死よ」タモリ「ゲストに来るのをお待ちしてました」押井「だから遅すぎたといってるんだ!」 - 2008/07/03
今日の『笑っていいとも』:ゲストは押井守のはずだったが、一匹の犬が登場し、首からさげた紙袋から『スカイ・クロラ』のポスターを出す。その後、イスにちょこんと座り、たまに吠えたり、時間いっぱいまでタモリがのどをなでたりなど接待をする。次回のゲストは谷原章介。 - 2008/08/15
押井まもる・せめる「虚構ってありますね」「大きいチンコ」「それは巨根!」「チンコを切る」「それは去勢!チンコ離れろ」「夢を見まして」「ほう」「私は夢でも下ネタ全開」「性格でるね」「最近、夢と現実の下ネタが区別できなくて」「どっちも下品!」「実はまだ夢から覚めてないんです」「……」 - 2008/08/21
映画『スカイ・クロラ』はセクシャルな場面で壷を出すのがよかった。直接描写はしないけど壷を見せることで「あ、やったんだな」と思わせる演出は地味にうまいと思った。「壷=性」はどんな深い意味が込められているのか、なんて考える人もいそうだけど、これは小津『晩春』へのオマージュだろJK。 - 2008/08/28
ケータイ捜査官7:歌手の歌い方が自分のものまねに似ていくように、押井守さんの作家性・演出もまるで過去の自作をまねしているようだ。しかし、あるていどキャリアを重ねれば誰でもこの道を通るわけで、それが成長であり老衰なんだろうと思う。
補足:このとき押井守さんが『笑っていいとも』に出演したことが話題になっていた。あらためて押井さん関係の投稿をまとめてみたら、くだらないネタばかりの自分にがっかり。
twitter-log 宮崎駿と宮崎吾朗
- 2008/03/18
googleでも出てこないが、宮崎駿『シュナの旅』はチベット民話「犬になった王子」をもとにしているものの、同型の民話は日本にもある。それは「穀物盗み(IT9)」で、御伽草子にもあるし、『古事記』や『日本書紀』の神話にも同じモチーフはある。 - 2008/03/18
ただし「犬になった王子」は女の子が男の子を救うという点で宮崎駿的だと思う。穀物盗みの類型は名前のとおり「穀物を盗む」ことがポイントで、登場人物はいろいろ。弘法大師が主人公だったりもする。 - 2008/05/16
麻丘めぐみ「アルプスの少女」はとってもいけない歌だ。”スカートの裾がひるがえる、ダメよ、あの人に見られたら恥ずかしいわ、恋してるアルプスの少女”。宮崎駿さんが聴いたら怒り出すぞ! - 2008/07/28
『崖の上のポニョ』の唯一の不満はだらしないスローモーションの使い方だった。わずか数カットだけだが、ヌーヴェルヴァーグ以来のシネフィル的にはNGだし、アニメーションの「時間への誠実さ」もOUTだろう。この一点のみは「宮崎駿、老いたり」と感じさせた。 - 2008/08/01
宮崎駿はスーパーマンに登場するロボットをそっくりにまねした。よく「ビデオもない時代に…」とか「記憶力が…」とか言われるが、紙と鉛筆でメモくらいできただろうと思う。 - 2008/08/01
その宮崎駿がパクッたフライシャーのスーパーマンは、ここで無料で見られる。http://tinyurl.com/yu4wvg - 2008/08/07
あることに怒り、怒った理由を説明したり、他人の指摘するうちにさらに怒りがこみ上げてしまい、いよいよ手がつけられなくなるタイプの人がいるな、とNHKの宮崎駿さんの番組を見て思った。かんたんに言えば「気分屋」。 - 2008/08/07
そういう怒りのスパイラルは、放っておくか、笑いでごまかす方がいいと思った。もしその怒りの理由はまちがいであると否定すれば、自分の怒りには正当性があると主張するだろうし、正当性があると確信するとまた怒りが増幅してしまう。 - 2008/08/19
宮崎駿さんの名言・迷言「電気でつくったものは人の心を打たない」の「電気」はデジタル機器のことだろうが、言葉どおりに実践して、洞窟壁画を描くことにする。暗い中で左右にたいまつを動かすと、壁画が動いて見える錯覚を利用したアニメーション。これは心を打つにちがいない。 - 2008/07/30
テルー「ライフをインポータントしない奴なんてヘイトだ!」 - 2008/06/25
人のゲド戦記を笑うな。 - 2008/08/29
宮崎駿さんには雷が「吾朗吾朗」と聴こえるらしい。 - 2008/11/24
アニメーターの私は『もののけ姫』開始7分30秒ほどにある「ゆりかご」に感動した。手間のかからないリピート作画で生活感を出すテクニックで宮崎駿にかなう人はいない、と思った。大きなハンマーで杭を打つ場面も宮崎作品にたびたび登場するが、これも楽なリピート作画で生活感を出せる。うまい。
twitter-log 映画『コッポラの胡蝶の夢』とミルチャ・エリアーデの生涯
- 2008/09/04
映画『コッポラの胡蝶の夢』を見た。まちがいなく最高傑作だ。ポニョ、スカイクロラ、ダークナイト、インディ、すべて吹き飛んだ。 - 2008/09/04
ヌミノーゼ(オットー)、ヒエロファニー(エリアーデ)、二真理説(チャンドラキールティ)、万物斉同(荘子)、シャマニズム、憑依、輪廻、四刀論法、アフロ・アジア語族、セム語族、ベルイマン、エリセ、ドライヤー、ブニュエル、ゴダール……ひとつでも気になったら『コッポラの胡蝶の夢』は必見。 - 2008/09/04
そうか。書いていてわかったが、『コッポラの胡蝶の夢』は、私のためにつくられたような映画だ。画面から言葉を超えた情報が、表現が、あますところなく伝わってくるその官能にただひたすら溺れた。http://www.kochou-movie.jp/index_r.html - 2008/09/04
原作の「若さなき若さ」は『エリアーデ幻想小説全集第3巻』に収録されている。短い短編なので読んでから映画を見ると理解しやすいし、いままでの延長線上にありながら新機軸でもあるコッポラの官能的な演出すなわち「ずれた鏡像」の充実ぶりがよくわかると思う。
補足:あまり評判になっていないのが悲しい。面白い映画だと思う。
![コッポラの胡蝶の夢 スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/510Vxm4x2kL._SL160_.jpg)

- 2008/09/04
エリアーデは1907年にルーマニアの首都ブカレストに生まれた。12年にバルカン戦争、14年に第一次大戦があり、この時期のブカレストはドイツ・オーストリア連合軍によって占領されている。そんな戦争つづきの幼少期を過ごす。1925年にブカレスト大学哲学部に入学。 - 2008/09/04
エリアーデは大学で中世哲学の教授ナエ・イオネスクに師事した。S.N.ダスグプタの『インド哲学史』に影響され28年にインドに留学。ダスグプタに師事するも、30年に娘マイトレーイとの恋愛が発覚して追放される。その後、西部ヒマラヤ山脈でヨーガの修行をした。32年に帰国、兵役に就いた。 - 2008/09/04
エリアーデは翌年に小説『マイトレーイ』を発表、評判となった。恩師イオネスクが逮捕されるまで、エリアーデも評論を通じて鉄衛団の活動に支持し、当局に拘束されて数ヶ月にわたって取調べを受けた。大戦が終結すると、共産主義化した祖国を捨て、難民としてパリで生活をはじめる。 - 2008/09/04
エリアーデは以前から研究に注目していたデュメジルの斡旋で、高等研究員として講義をはじめた。パリでの亡命学者生活は56年までつづく。パリ滞在中にたびたびスイスのアスコナを訪れ、ユングやキャンベルらと交流。 - 2008/09/04
エリアーデは49年にデュメジルらの推挙で『宗教学概論』『永遠回帰の神話』を出版。宗教学者神話学者として注目を集める。56年にシカゴ大学に客員教授として招かれ、翌年には正式に教授となった。世界的な名声に包まれ86年にシカゴで没する。以上wikipediaより詳しいエリアーデの生涯。 - 2008/09/04
直感で走る拙速の兎学者と、実証で歩む遅巧の亀学者でたとえると、エリアーデは明らかに前者だろう。彼の反歴史主義的な神話学はルーマニアの戦争体験が色濃くて学問的にアウトだし、彼のデータではなく思弁にたよる宗教学は現象学的で、どちらかと言えば神学・宗教哲学に軸足を置いたものだった。
twitter-log 映画『3時10分、決断のとき』と『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』
- 2009/08/14
映画『3時10分、決断のとき』を見てきたんですが、これはやばいです。超おもしろい。ラッセル・クロウって見るたびに「どんくさい顔だなぁ」と思うんですが、映画を見終わって帰宅するときは、つい彼の歩き方を真似してしまうほどかっこよかった。 http://310-k.jp/ - 2009/08/14
映画『3時10分、決断のとき』は、足の悪い主人公と、いいやつなのか悪いやつなのかわからないクール&ワイルドな無法者が、あれこれ旅をするうちに「男の友情」で結ばれるという内容です。もろにJOJO5部とSBRなので、クレジットにはなかったんですが、たぶん原作は荒木飛呂彦です(嘘)。 - 2009/08/14
映画『3時10分、決断のとき』は、イーストウッド以降の現代西部劇らしく、セックスとタバコを吸う場面が巧妙に隠されています。つながれている馬のひもをほどいて、乗り込み、急いで走りだす、という手間のかかるわりにモタついてしまうショットもうまく省略していて、うならされます。 - 2009/08/14
いろいろ書きましたが、『サマーウォーズ』のついでに『3時10分、決断のとき』もぜひ! - 2009/08/14
アメリカ=メキシコ国境あたりで、男の友情と若者の成長物語を描いた映画で言うと、トミー・リー・ジョーンズ監督『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』も傑作でしたね。死体と旅をするふしぎな物語。途中で登場する爺さんもいいし、死体のひどい扱い方もいいし、一見の価値あり、です。 - 2009/08/14
映画『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』は、男の友情というよりは、登場人物たちが「約束は必ず果たさなくてはならない」という神話的ルールをしゅくしゅくと遂行するあたりが、ふしぎな雰囲気をかもし出している作品でした。 - 2009/08/14
ともあれ、映画『3時10分、決断のとき』はおすすめです。映画感想系サイトでいうと、m@stervisionさんとか、ゾンビカンフーロクンロールさんとかが好きそうな映画だと思います。
補足:ただいま公開中の『3時10分、決断のとき』は、もっと注目されてもいい映画だと思う。評論家のがんばりに期待したい。
素晴らしき哉、字幕!
翻訳研究者・翻訳家の大久保ゆうさんが、フランク・キャプラ監督『素晴らしき哉、人生!』に日本語字幕をつけてフリー公開しております。すばらしいこころみですし、またすばらしい映画なので、ぜひご覧ください。
アニメにおける「縦の構図」と「垣間見」の精神を批判的に検討する
人さまの記事をネタに語るという、ブログっぽいことをやってみます。
tukinohaの絶対ブログ領域
アニメにおける「縦の構図」と「垣間見」の精神
要約すると、映像作品の「縦の構図」は奥行きを強調するので、見られる対象の前に遮蔽物などがあったりする。すると観客が「かいま見る/のぞき見る」ようになり、見られる対象の価値を高めたり、真実味をあたえる効果がある。……という内容だと読み取りました。
わたしが誤読している可能性は大いにありますが、おもしろい記事だと思ったので、批判的に検討してみます。
この記事のなかでも縦の構図とは言えない例を挙げてしまっていますが、ほかにも監視カメラっぽいフレーミングでも似たような効果を望めるでしょう。あるいは「かいま見るAさんの姿を正面から捉えた構図」→「Aさんの見た目で、BさんCさんがならんでいる横の構図」とカットをつないだとしたら、横の構図でもたいして変わらなくなります。
なぜ縦の構図にこだわるのか理由がわかりませんし、映像を語るうえでカットの連続性を無視するのはまずいでしょう。
そもそもフレーミングに意味はあるのか? という問題も考える必要があります。『フィルム・アート―映画芸術入門』から引用してみます。
わたしたちはときとして,アングルや距離などのフレーミングの性質に,絶対的な意味を与えたくなることがある。(略)映画技法の性質にそのような一対一対応の厳格な意味があるなら,芸術としての映画の分析はずっと簡単であろうが,それによって,個々の映画作品の独自性や豊かさはおおかた失われてしまうだろう。実際,フレーミングには,絶対的な意味や一般的な意味はない。
(P253)
フレーミングの機能はその作品のコンテクストによって決まります。つまり「かいま見る/のぞき見る」構図の機能(どういう意味をもつか/もたせたいか)は、作品のコンテクストによっていろいろ変わってしまうわけです。[補足:その作品のフレーミング機能がほかの作品に当てはまらない場合もある。もっと言えば、その作品のほかの場面に当てはまらない場合だってある。]
ただし『鶴の恩返し』のような物語類型でいうところの「見るなのタブー」は世界中にあるので、「かいま見る/のぞき見る」ことに対象の価値を高めたり、真実味を感じたりするような文化的背景は広く共通しているかもしれません。したがって、以下のようにまとめることはできそうです。
- 世界中に「見るなのタブー」の物語類型がある(文化的背景)
- われわれは「かいま見る」ことで対象の価値や真実味を感じるらしい(仮説)
- この心理は映像表現でも利用することができるだろう(仮説)
- 『CLANNAD』『ef – a tale of memories.』『true tears』の該当する部分(具体例)
- 「かいま見る」フレーミングでは「縦の構図」などがある(結論)
ここでは映像をつくる側の方法論を語っているので、意味の解釈は見る人にゆだねられ多義的であるという見る側の方法論は省きます。
この「縦の構図」は何も映画やアニメといった映像作品に限ったものではなく、日本の芸術全般において用いられてきました。例えば、古い日本庭園において「借景」と呼ばれているものがこれに当たります。
無理やり範囲を広げてまで「縦の構図」にこだわったのは、もしかしたら借景の話につなげたかったからかな? と邪推。
批判的に検討というか、要約してまとめた感じになってますね、はい。
インディ・ジョーンズ4 『The Kingdom of the Crystal Skull』の予告
http://www.youtube.com/watch?v=lPTJ4v6KPrg
インディ・ジョーンズの新作『The Kingdom of the Crystal Skull』の予告です。CGばりばりですけど、けっきょくやってることがいつもどおりのおちゃめな演出でまずはひと安心。楽しみです。
これの邦題はどうなるんでしょう?
『クリスタル・スカルの王国』は無難ですが、スカルがいまいち日本語になじみません。スカイと誤読されそうです。かといって『クリスタル髑髏』だと語呂が悪いし、『水晶髑髏』ではちょっとイカツイ。そもそも髑髏を読めない人が多いでしょう。でも『クリスタルしゃれこうべ』ではタイトルとして長すぎる。思い切って『ピカピカほねほね』か? いや、これじゃアンパンマンです。
うーん、どうするんでしょう。
troubleclefとロバート・ワイズは怖ろしい
世界的に(?)有名なtroubleclefさんによる「My Favorite Things」を紹介します。
http://jp.youtube.com/watch?v=vLOPlMlSnXo
この曲は映画『サウンド・オブ・ミュージック』に使われていたもので、聴いていると京都に行きたくなる呪いがかけられています。ちょっと映像は悪いですが、アレンジといい解釈といい絶品。
***
同居人がオーストラリアに留学していたころ、ホスト・ファミリーの母が、テレビで放送する『サウンド・オブ・ミュージック』を楽しみにしていたそうです。いっぽう若い子供たちは、あんなの一回見れば充分、それより『スター・ウォーズ』が見たい、と語っていたとのこと。きっとロバート・ワイズ監督の怖ろしさを知らないんでしょう。
***
ロバート・ワイズ監督の映画『たたり』は、まだCGがなかったころに、あの手この手の技術を使って恐怖を演出しています。Discovery Channelの番組で見たんですが、最後に霊がドアを押す場面は、ドアを薄いたわむ板でつくって、セットのうしろから合図とともに角材で押したんだそうです。ロバート・ワイズ監督は「はは、単純だろ?」と語る。うーん、怖ろしい。
「正体のわからないものがいちばん怖い――それが私の信条なんだ」
「目に見える相手なら何とかなる。でも見えないものや聞こえないものに対して、人は無力だ」
同じ番組内でのワイズ語録です。
黒沢清監督は著書『映画はおそろしい』のなかで、もし『たたり』に1カットでも幽霊が登場すれば『回転』を抜いたかもしれない、と書いています。その点が「実に惜しい」と。しかし、ロバート・ワイズ監督は、上に引用した信条にしたがって幽霊を登場させなかったんでしょう。
映画『アース』を見る
映画『アース』を見ました。北極から南極まで旅をするように大自然をながめて「地球のことを考えてみませんか」と提案する内容です。
「よくこんな映像が撮れたなあ」とか「どうやってこんな映像を撮ったんだ?」のオンパレードです。いや、撮り方そのものは想像できるんですが、手間のかかりすぎるカットの多いこと多いこと。また、それを目的意識のはっきりした的確な編集でつないでいきます。
系統でいうと『ガイア・シンフォニー』や『WATARIDORI』につらなる映画でありながら、ついでに『ザッツ・エンタテインメント』っぽいところもあります。20秒に一回は水木しげる漫画の登場人物のように「ふはっ!」となること請けあい。
森を俯瞰でとらる構図で、木々に葉がつき、花が咲いて、やがて枯れ、雪で覆われ、また葉がつき……季節はめぐっていく、というカットがありました。これが定点観測だったら撮影法はわかりやすいでしょう。カメラを固定して撮影しつづければOK。でも、この映画は定点ではなく移動、パンやドリー撮影をしています。つまり、年間とおして少しずつカメラを動かして撮影したり、何年もくり返し同じカメラワークで撮影した映像をつないでいるわけです。言うはやすし、ですが、そんな映像を見てしまうとやっぱり圧倒されますね。手間かけすぎ。眼福。
北極グマやアフリカ象など、いろいろな動物が登場します。いつものことなんですが、わたしはネコ科の肩から指先までのつるっとしたフォルムにやられました。アムールヒョウの一歩ごとに肩が盛り上がる歩きがたまりません。雪原を気配を殺しながらそろりそろりと歩くオオヤマネコにうっとり。チーターの狩りの超高速撮影では、しなやかな筋肉の流れ、躍動感にこころを奪われました。ああ、生まれ変わるならネコ科の動物になりたい。
映画館の不備なのか、デジタル撮影の弱点だったのかわかりませんが、ピントがやや甘いのが残念でした。こども料金500円はとてもすばらしいと思いますが(まんが映画もみんな500円にしてしまえ)、狩りの場面で血が描かれなかったり、獲物を食む様子が隠されているところは、すれっからしのおっさんにはちょいと物足りなかったです。
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![崖の上のポニョ [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51thLhG08hL._SL160_.jpg)
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