- 2008/09/28
耳の不自由だった画家・松本竣介は、親しい間柄の人とは、空中に指で字を書く筆談でコミュニケートしていたらしい。家族と他愛ない会話をしたり、ときには画家の友人らと芸術論を戦わせたり。テレビで見たのだけど、ひじょうに画になる、映画になりそうな題材だと思った。 - 2008/09/28
空中に指で字を書く筆談といえば、私は作家・泉鏡花を思い出す。彼は、空中に字を書いた後は必ず手でさっとはらって「消すしぐさ」をしたそうだ。潔癖症らしいとも言えるが、文字への霊性、儀式を感じさせる逸話だと思う。
補足:空中に字を書く筆談とはいえ、興がのってくれば、松本竣介の手は激しく動いたと思う。おそらく口頭とはちがったリアクション、あるいは感情表現の方法があったはずだ。その様子は「画」として面白い。映画になりそうな題材というのは、そういう意味で書いた。