NHK『のど自慢』で長野の帝王さんのパフォーマンスを見ました。やっぱり表現せずにはいられない人のものはおもしろいですね。
司会者が「この曲で自分を思い切り表現します」と紹介することや、出演者たちが立ち上がって応援すること、鐘がふたつだったこともふくめて、番組全体がねらってやってる感じがしてよかったです。NHKのふところは深い。帝王さんは戸川純の名曲『レーダーマン』を歌ったんですが、つい先日、若手アニメーターがカラオケで熱唱していたこともあって印象深かったです。
摂食障害を乗りこえた長野の帝王さんによる『閉鎖病棟のヤニ部屋で』は、退院したあとにお寿司を食べる約束をしたり、「みんながしあわせになれますように」と祈っていて、じんわりとこころを打たれます。これにくらべると映画『クワイエットルームへようこそ』は障害をロマンチックに描きすぎかもしれませんね。もちろん、つくりものだからロマンチックでもなんでもいいのですが、『閉鎖病棟のヤニ部屋で』のような現実のゆるぎなさ、あたたかさに触れてしまうと、いったいどちらが「劇的」なのかをふと考えてしまいます。