実家で飼っているナナという愛犬が、ぶじに退院したらしい。なぜか病院のなかじゃなくて、道路のはじっこに家族みんなで迎えにいく。わたしはちょっと遅れて着いた。家族は、きっとナナはあんたに会えてよろこぶよ、と言ってくれた。
わたしは家族のあいだを抜けて、カゴのなかにしずかに横たわるナナをなでた。ところがナナはぴくりとも動かない。ふしぎと悲しくはなく、ああ、ナナは死んだのだったな、と思い出した。絵のように静止しているナナをいつまでも見ていた。
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