ビデオで『ドラミちゃん アララ・少年山賊団』と『PA-PA-PAザ☆ムービー パーマン』を見た。それぞれ40分と32分の短編映画ながら、90分かけてもいいような盛りだくさんの内容。それを小さくまとめようとせず、誇張と省略で描ききる演出がたいへん面白かった。
パーマンの方は、後半の音楽の使い方にハラハラしたものの、ぎりぎりの説得力を保っていたように思う。あと、よく動く。演出の発想がまず芝居から入る点が渡辺歩監督らしい。背景のCGは『ゴルゴ13』みたいだった。授業中に廊下に立たされる描写などの「藤子モノの古臭さ」と、主人公の現代っ子ぽい描写などの「いまの風景」を描こうとする演出が、宿命の対決を演じている。いろいろ面白いところはあったのだけど、短い尺にこれだけの物語をおさめた力技が、すごい。
ドラミちゃんの方は、ほかの原恵一監督の作品と同じく、全体の構成にあまり貢献しないシーンがきわだってすばらしい。しずかちゃんが山賊のアジトで水を飲むエロティック(!)なシーンとか、なくったって平気なんだろうけど、グッとくる。本来ならのび太の成長物語がメインのはずなのに、農作業を通して農民のつらさと働くことのよろこびを見いだすスネ夫とか、山賊団のアジトとその少年たちの描写に力が入っていて、ウェルメイドとは言いがたい。でもそれが独特の味わいになっているから不思議。
COOさんに「とにかく感動しますよ」とオススメしてもらって見たのだけど、たしかに、ところどころ泣きそうになった。わたしの涙腺ポイントは、スネ夫がらみのエピソードと、ドラミちゃんがラストに未来の道具を使わないという英断のシーンでした。