『サザエさん』のセカンド・ステージ

 JAバンクのテレビCMがすごく気持ち悪い。サザエさんたちが、ぬるぬる動くのだ。

 もちろんサザエさんだから、俯瞰やアオリはなくて、顔の傾き方もいつもとかわらない。でも、魚釣りのジェスチャーをしたり、ピチピチ飛び跳ねる魚を持ったり、踊ったりと、ぬるぬる動く。なんだろう、この気持ち悪さは。

 たぶん、もう、サザエさんはなにをやってもヘンなんだと思う。テレビアニメのあの姿が日常的になってしまったので、歌ったり踊ったりする姿にはたいへんな違和感がつきまとう。JAバンクのCMをつくったディレクターにはその確信があったんだろう。目立ったもん勝ちのCMで、この違和感はインパクトがあるぞ、使えるぞ、というような。

 つまり、ここにきてやっと、わたしたちは『サザエさん』を発見したのだ。安定しているせいで逆に不安定になった価値が、まだまだ眠っているだろう。『サザエさん』がこれからどうなるのか、どうなっていくのかは、誰にもわからない。

 『サザエさん』は、海の物とも山の物ともつかないアニメになったのである。

Comments:1

スラ 10-01-20 (水)

巨人の星のキャラクター達が、下らない事に全力を注ぐ事に笑いを見出すようなものでしょうか。
むしろ彼らはもう、野球をやらせてすらギャグになってしまうでしょうし。
うーん、いやちょっと違うな・・・巨人の星はすでに本編自体がギャグになってしまっているし。

サザエさんはあの高視聴率も納得の日本で一番面白いアニメで、ファンも多いですが
ほとんどの、自分がファンだと自覚してないタイプのサザエさんファンは、崩れる事の面白さを理解してくれないでしょうし
理解できる人は、まずファンにはならないでしょうね。

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