MOTHER 2

 先日、某アニメ会社の試験に行ったのだが、そのときの試験官がわたしの母親にそっくりだった。

 緊張していたせいか、なぜ母親がここに…と一瞬思ってしまったほど。妙な偶然のおかげでリラックスできたかと言うとそんなことはなく、試験官と母親に見られるという二重のプレッシャーを背負いこむ形に。

 しかも母(試験官)は、あたり前だが絵がうまいのだ。こちらが一枚の動画にヒーヒー言っているなか、母は舌を巻くほどの絶技をビシバシ決めていく。別人だとわかっているのに思うことは「あの母が……」。アニメーターを漫画家と同じだと思ってたあの母が……。

 もしこの会社に就職したら毎日こんな気分に悩まされるのかとちょっと不安だが、とりあえずの目標(母を超える)ができたことは素直に喜ぶべきかもしれない。と、無理やりプラス思考に持っていってみる。

 これでひょっこり父親まで現れたら本当にどうにかなってしまいそうだ。

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